幹部や社員が社長の考えを理解できないという課題は、どの企業にも存在します。社長からの指示が一貫性に欠けたり、急に無茶な要求があるように見受けられることがありますが、その背後にある社長の性格や思考を、幹部や社員がどの程度把握しているのでしょうか?同様に、社長は自身の考え方や指針を幹部や社員にどの程度伝えているのでしょうか?
過去の時代では、社長の背中を見ることで理解されることが一般的でしたが、今日では情報の共有が不可欠です。美辞麗句だけでなく、最終的に企業の収益と成長に貢献しなければ、企業は存続できません。社長の考え方や思考プロセスについての理解は、社長からのコミュニケーションが常に必要であり、幹部や社員もそれを理解する必要があります。
私自身の経験から言えば、社長が突然奇抜なアイデアを提案する場合、その前段階で何らかの問題や不満が発生していることがほとんどです。社長はその問題について一人で考え、提案した内容を解決策と考えている場合があり、その提案に対して幹部や部下は戸惑うことがあります。そのため、必ず社長に前段階で何が起こったのか確認するか、同僚の幹部に相談しました。その結果、異なる対応策が浮かび上がり、社長に伝えて問題が解決し、不測の事態が回避され、社長の不満も解消されました。
創業社長や第二創業期などの困難な時期を切り抜けた社長は、通常、モチベーションが高く、「即座に行動しなければ会社が危機に瀕する」との意識を持っています。ただし、このような社長は、従業員が自身の背中を見て成長すると信じていることが一般的です。しかし、幹部に対して、社長の思考や理念をどの程度伝えているのでしょうか?理解するだけでなく、社長の本質を把握することが重要です。
この点からも、幹部の配置において、単なる業務実行能力よりも、社長の思考プロセスを理解する能力を持つ人材を優先的に配置することが重要です。社長が「そういう社員は当社にはいない」と考えている場合、色眼鏡で社員を評価している可能性があります。様々な研修や勉強会を通じて、社員のポテンシャルを把握することは可能です。
